神田の歯科医院に向かう千代田線の車内で、眠ってしまっていた女性がいた。
車内はがらがらで、彼女が寝ていたことを「だらしないな」と思っていたぐらいだった。
しかし、徐々に車内に混雑が始まり、座席の前に立つ人たちが増えだしてきた。
中年のふたりが、寝ている女性に声をかけた。
「大丈夫ですか。気持ち悪いの」っと。
全く反応が無い。
隣のオレを見て「大丈夫ですかね」と聞いてきた。
オレの連れだと思っていたらしい。
オレが乗ったときから寝ていたからな。
中年の女性は「冷たいんですけど」という。
ビックリしたオレも彼女の二の腕を触ってみる。
たしかに冷たい。
えっ、死んでる?こんな騒ぎにも反応が無い。
亀有に着いたときに、中年女性が「駅員さんを呼びましょう」と、彼女に声をかけたときに、彼女は動き出した。
「大丈夫?」彼女の頭が小さく動いた。
生きている。
「大丈夫なのね?」に頭だけが動く。
彼女は、また寝てしまったが、スカートの汚れと両腕のにあった注射跡みたいな斑点が気になった。
オレは西日暮里で降りたけど、あの後あの女の子はどうしたんだろうか。
大きなバッグを2つ持っていたけど、シャネルのバッグの蓋が開いていたのが気になったね。
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