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楽しい夜
「死ぬまでだまして」を歌う歌手の紀藤ヒロシさんと「飲みませんか」と東京・高砂のグッズ業・高橋敬一さんから連絡が入ったのは夕方の4時ごろだった。
紀藤さんの93歳だった母親が亡くなり、その話も聞きたいし、香典も渡さなければいけない。
「身内でするから、来ないで下さいね」と紀藤さん。
その母親の49日も近いという。
独身の紀藤さんだが、母親の晩年は、献身的な介護をしていた。
紀藤さんに顔が良く似た母親だったな。
病院で撮ったツーショット写真が携帯に入っていて、よく見せられた。
危篤、生還、危篤、生還の繰り返しだった。
オレは無責任に「売れない歌手の息子を持って、ずっと不憫に思っていたんだろうな。だから、死ぬに死にきれないいんだよ」と暴言を吐いた こともあったが、紀藤さんは「その通り」と笑っていたこともあったな。
で、この日は3人。
久しぶりに東京・金町のホルモン屋「風東」だ。
この店は何故かいつも超満員。
マスターの人柄とカミさんの下町人情がのぞく店だ。
散々飲んで、楽しい会話が進んで「お会計」と言ったら、「ちょっと待ってくれますか。歌手になった後輩がいるんですよ。呼んじゃったからあってくださいよ」と。
待つこと2分。
「夢花火」でデビューした武美怜さんが入ってきた。
文字だけ見ると女性のようだが、れっきとした男性。
3ヶ月前に歌手になったそうだ。
売れないか溶解に飛び込んできた50代の男性。
酔ってたから職業を聞いたけど忘れてしまった。
子どもの頃から歌手になりたくてTBS「そっくり大賞」、フジテレ ビ「笑ってる場合ですよ」、日本テレビ「スターに挑戦」にも出演したこともあったそうだ。
「スターに・・」は、オレも審査員していた番組だ。
偽物の渡瀬恒彦さんみたいな顔をしたいい男。
「自主出版のようなものです」と言っていたが、初回プレスは1万枚だという。
紀藤さんも思わず「エッ」といったん枚数だ。
名前のある演歌、歌謡曲歌手だって1万枚プレスするのは大変な時代。
紀藤さんが「騙されてるんじゃないの」と言っていたが、作ってしまったのだから売らなきゃ。
それも手売りで。
一回のキャンペーンで5枚売っても5千回のキャンペーンが必要だ。
どこかで「夢花火」を聞くことがあるかな。
で、高橋さんに「金町に沖縄料理店が出来たんです。付き合ってくださいよ」という事で、しばら く行ってない京成金町駅の裏の「伍味酉」の隣に出来た沖縄料理店に向かった。
店の名前は「たーち」。
この店も超満員だった。
先に自転車で行った高橋さんが席を取っていてくれた。
散々食べた後だったが、とろけるような亜グー豚のラフティー、モズクの天ぷら、ソーキそばを食べたが美味い。
沖縄の味がしたもの。
お酒は沖縄の焼酎。
オリオンビールもあったな。
早い時間にまた行こう。
楽しい夜だったね。
あ、オレは、毎日楽しく生きてるな。
2017/05/02(火)
10:49
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